治験について

治験とは?

治験とは、治験薬または治療方法を慎重にデザインされた方法で科学的に評価する活動のことです。治験は治験担当医師等の研究者によって実施されます。治験は、以下のような医学的に重要な問いに対する答えを得る上で役立ちます。

  • • 治験薬は安全か?
  • • 体内でどのように作用するか?
  • • 特定の病気や症状にどのように影響するか?
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治験の相とは?

治験は通常、4種類の相に分かれています。治験の各相は以下のとおりです。

治験への参加について5つのよくある質問

被験者の方々の安全は、治験の関係者全員にとって常に最大の関心事です。十分に管理された治験では、信頼性の高い情報および知見を得るために、数百名、場合によっては数千名もの被験者の方々が必要です。

治験参加を決定する前に、治験の実施理由および治験に関係する内容について知る必要があります。治験担当医師、看護師または治験コーディネーターは、治験に参加することによって起こり得る利益と危険性について、その時点で判明している事柄をすべて説明します。治験担当医師(またはその協力者)に何でも質問してください。この過程は、治験参加があなたにとって適切であるかを決定する際に役立つように設けられています。

1) どんな人が治験に参加できるのでしょうか?

治験ごとに、参加可能かどうかを判定するための要件があり、適格性基準とも呼ばれます。

治験に参加できる方について説明する条件は「選択基準」と呼ばれ、参加できない方について説明する条件は「除外基準」と呼ばれます。これらの基準は、年齢、性別、病気の種類とステージ、治療歴およびその他の病状などの要因に基づきます。

選択基準や除外基準は、個人を人として拒絶するために使用されるのではない点をご理解いただくことが重要です。むしろ、適切な参加者の特定と、参加者の安全維持に役立てるために使用されます。これらの基準は、研究者が予定する研究上の問いに対して、確実に答えが得られるようにするためのものです。

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2) 治験に参加中、かかりつけの医師に引き続き診てもらうことはできますか?

はい。ほとんどの治験は、特定の疾患や病状に関して短期間の参加となります。治験は、長期的な治療を提供したり、かかりつけ医に取って代わるものではありません。

さらに、かかりつけの医療従事者と治験チームが連携することによって、参加者が使用する他の薬や治療が治験実施計画書上の問題を引き起こさないよう徹底できます。

3) 「インフォームドコンセント」とは何ですか?

治験参加の意思が固まった場合、治験チームの担当者が、治験について細目にわたる文書(「同意説明文書」と呼ばれます)を、治験参加者と一緒に確認することが規制要件上で義務付けられています。この文書は、治験についての重要な情報を提供し、参加への同意を文書として記録するためのものです。

「インフォームドコンセント」の目的は、参加に興味がある方に対して、以下の事項を徹底することです。

  • • 潜在的な副作用、治験薬や治験手順に関連するその他のリスクを含め、治験参加に関係する内容を理解していること。
  • • 治験参加者としての責任を理解していること。
  • • 治験に関する質問についてすべて回答を得ていること。
  • • 治験参加の意志があること。
  • • いつでも治験の参加を中止できることを認識していること。

署名する前の同意説明文書を自宅に持ち帰り、読み直したり、ご家族や友人、かかりつけの医師と相談したりしてから、決定することもできます。同意説明文書への署名後であっても、いつでも治験の参加を中止できます。

4) 治験の参加を決定した場合、次はどうなりますか?

参加希望者は同意説明文書に署名した後、治験チームによるスクリーニングのために来院を求められます。この来院で、(同意説明文書に記載の)検査および評価を受け、病状が治験に適格であるかどうか判定されます。適格であれば、治験への登録が認められます。

治験期間中、参加者は、治験担当医師の定期的な診察と、(同意説明文書に記載の)治験に関る処置を受けることが求められます。治験期間中、治験チームが入念に病状の経過を観察します。

治験チームには、医師、看護師およびその他の医療従事者が含まれます。治験チームは、参加者の健康をチェックし、参加に際して特定の指示を与え、治験の開始から終了まで参加者をモニターします。

治験によっては、患者さんが病気や病状に対して受ける検査や通院の回数が、通常よりも多くなることがあります。治験実施計画書を慎重に順守し、治験スタッフと頻繁に連絡を取ることで、治験の参加が最も上手くいきます。

5) 治験開始後でも、参加者は治験参加を中止できますか?

治験に参加してからでも、参加者は、理由に関係なく、治験参加をいつでも中止する権利があります。参加者は完了の意思がある治験に対してのみ同意すべきですが、治験に参加してから継続できなかったり、継続の意志がなくなったりすることがあります。

参加者が参加を中止する場合、治験チームにその旨を伝える必要があります。そうすることで、治験チームは、確実に安全な方法で参加者の治験治療を中止し、適切な経過観察の実施を徹底できます。